14日(月曜日) ロス・アルコスからビアナへ 17.8km
AM7:00皆出てしまう。きれいなAlbergueであった。
一番最後の出発になったが、今日は18kmの道のり、少しは気分的に楽になる。
まだ9時頃は暑くないが、10時を過ぎると日差しが強くなり、
この道は木の陰もない厳しい道になる。
小麦畑の中の赤茶けた道の遙か先から土ほこりを上げ馬がこちらに向かっている。
白馬にまたがる乗馬服姿で黒く長い髪を後ろで束ねた若いスペイン女性であった。
駆け足が並足に変わり、お互いの目が合い”オラ!”と声をかけると、
実に可愛い笑顔で”オラ!”、そして駆け足で去っていった。
1つ目の村(Sansol)Barで休憩、それまでは緩やかな道で有ったが、
2つ目、3つ目の村くらいから、だんだん山道で休息が多くなる。
日差しが強い40度近くあるのではと思う。
もうすでに顔から腕も日焼けで真っ黒になっている。
ポットの一口の水がなんと旨いことか!
大きな松の木陰で虫の音を聞きながら休む。
虫の音が子守歌になり完全に熟睡してしまった。
1時間は寝てしまっただろう、
木の葉から漏れる暑い日差しに気が付き、ふたたび歩き出す。
時間の制約を受けない気ままな旅の有り難さを満喫しなければ・・・
PM2:30ビアナ村に着く。
だがまだAlbergueの受付が閉まっていたので(結局3:30開く。)
この教会の広い庭のベンチで休む。
この庭は高台にあり、遙か下かなたに明日の宿泊地ログローニョの街が見えている。
近くのサンタ・マリア教会、街中を散策する。
今、日記の途中で夕食、ハビエルがポテトフライ、トマト、ワイン、
ブタのステーキ焼きを作ってくれている。このAlbergueも大変きれいな部屋、
そして食堂(300pts)部屋の窓から見る景色が何と素晴らしい事か!。
どんな高額なホテルよりも良いと思われる。
自転車巡礼者のための立派な自転車置き室も有る。
今PM7:30。この広い(20畳位)ダイニングで皆楽しく話しているのを見ていると、また明日も頑張って歩こうという気にさせてくれる。
このAlbergueは1室9人部屋(3段ベッド3つ)が4室ほど有る。
私の部屋は今のところ(PM8:50)2人だけの様だ。
明日はログローニョへ8kmの距離、わずかである。
ハビエルはログローニョで旅を終わり各地の友人に会う予定とのこと。
明日はログローニョまで一緒に歩こうと言う。
私はまだまだ先が有り、この先どうなることか・・・ 25398歩(17.8km)
このビアナ村の教会はサンタ・マリア教会、立派な教会だが閉まっていた。
*今日現在までの歩数336625歩(252.5km)7/1から
7月15日(火曜日) ビアナからログローニョへ 11.5km
朝9:00出発。
ハビエルはログローニョで終わり友人達に会いにサラゴサへ バスで行くので、
今日は最後の日だから一緒に歩こうと言う。
今日はログローニョへ8kmの距離だから気分は楽だ。
前記のロー親子に追いついては休息、そして追い抜かれてしまう。
スタートは曇っていたので暑くはなかったがすぐに太陽が照りつけてくる。
今日の巡礼道は平坦な道が多い、道沿いの茂みでハビエルが長い小枝を拾い、
歩きながらナイフで一生懸命に枝の皮を削っている。 立派な杖である。
それを私に渡しこれを使えという。
彼の素朴な気持ちに感激し、この杖はサンチアゴまで私の良き連れとなった。
NAVARRA地方からLA RIOJA地方に入る。(上記地図参照)
2時間でログローニョに到着する。
実は前日のビアナの宿泊部屋からログローニョの街は見えていた。
それほどの距離であった。 この街のAlbergueはPM3:00に開くようであったが、
たまたまドアが開き荷物だけを置いておき、
この街を皆で散策する(カテドラル、サンタマリア教会)。
200ドル両替(28000pst)まだ余分は有るが、両替しておく。
本通りのカフェテラスでロー親子、ハビエルとカフェを飲む。
ローの子供が左肘に怪我をしたので病院へ。スペインはこのような旅先でも無料という。
このローが持っていたサンティアゴ巡礼のスペイン語Book案内が
便利なので本屋で探し買う事になる(3000pts)。
この本は分厚く重いが、この先、役に立ちそうなので買う事にした。
私はこの3日間、彼等と行動を共にしてきた。
明日からはまた1人になる。 こういう時はやはり寂しい。
夜の食事ワイン、スープ、肉、デザートで900pts。
夜8:00からAlbergueの庭で音楽や踊りが有るようだ。
今7:00ハビエル、今日初めて会った巡礼者と3人でBarでビールを飲んでいる。
彼等は話しているので私はこれを書いているが、皆気のいい連中である。
このログローニョの街は大きな街だ。
特に昨日の静かなビアナ村と比べてしまうと、
にぎやかな人通りの中でこれを書いているのも不思議な気持ちになってくる。
また明日からの行動の気持ちの切り替えを今夜しておこう。
彼等の話は終わりそうにない。
スペイン人は話し出すとよくこんなに話すものだといつもながら感心する。
ハビエルが明日もう1日ログローニョに泊まりたいとの事で
2人で安いHostalを探し回るがバカンスシーズンのため無かった。
(Albergueは1泊が原則であり、例外はサンチアゴのみ3泊連泊出来る)
今日でスペインナバラ地方を歩き通した。
明日からはラ・リオハ地方を歩くことになる。
夜8:00このAlbergueの庭で舞台を作り音楽、踊り
(両手にカスタネットを持つがスペイン南部のフラメンコとは少し違う
イギリス、アイルランドの影響を感じる)があった。
庭には50席ほどの椅子に地元の人々、そして巡礼者で満員、立ち見の人も多い。
隣の庭は病院で車椅子の人々も見ている。
踊り、歌を聞きながらVinoを飲んでいたせいか、
皆から「日本から来ている巡礼者が居る」と誘われステージに上がり、
スペインの女の子と一緒にカスタネットを持ち踊り地元の皆から大きな拍手を受けた。
毎週火曜日、土曜日とここで有るようだ。今日は火曜日タイミング良く泊まれたものだ。
ここでもフランスSt・jean・pied・de・portで私を見かけたと
DR・エリザベス(デンマーク人)が声をかけてくれた。
巡礼をしていると皆友達のように感じる。言葉の不自由を少し和らげてもくれる。
ローの奥さんは日本語を少し習っていると言っていた。
16454歩(11.51km)
7月16日(水曜日) ログローニョからナヘラへ 26.6km
朝、3日間ほどの友ロール親子とハビエルと寂しい別れをした。
ハビエルはバスでサルゴサの友人宅へ。 アディオス・アミーゴ!・・・・。
この間彼等は言葉のあまり通じない私に親切にしてくれ
Barで飲み、食事をし、この旅の辛さを少しは和らげてもくれた。
グラシアス! ムーチャス グラシアス!
今日はナバレッテまで12kmそれからナヘラ14km計26km。
ログローニョを出、ナバレッテまでは巡礼の道を見過ごし国道N120を歩いた。
どこで見過ごしたのか分からない。曇り空、ただ黙々と歩くが右膝が痛い。
pm1:00ナバッレテを5kmほど過ぎた左に巡礼道の標識、
あとナヘラまで10kmほどである。
ナヘラの手前で雷を伴う夕立、
レインコートは破れてしまったので3日ほど前に捨ててしまっている。
傘をさしながら歩き、大きな樹が茂る場所で休む。この道は少しの雨でダメだ、
すぐぬかるむ。雨が止む気配もなく、急いで走り街の入り口のBarへ。
pm4:00コーヒー、コーラ、トルテージャで435pts。
巡礼者が3人ポンチョを脱いで入ってくる。
「オラ」笑顔で挨拶を交わし彼等が私にグラスワインを注文してくれた。
友達3人で巡礼しているようだ。こんな時は、私も友達と歩けたらと思ってしまう。
ナヘラの街中Najerilla川にかかる橋を渡り右に曲がるとSanMiguel教会、
隣接の建物がAlbergueである(300pts)1室40人以上の大きな部屋であった。
今、雨が止みNajerilla川岸のベンチに腰掛けこれを書いている。
PM8:50、教会近くの広場に有るBarに入りコーヒを飲みながら
友人へ絵ハガキを書く。135pts。帰って寝よう。
だんだん疲れからかこれを書くページが少なくなっているようだ。
PM9:00頃から、Albergue前の広場でステージを作り、演劇を行っている。
スピーカーからの大きな声が部屋中に響いているが、
ほとんどの巡礼者は眠っているようだ。
スペインではこんな小さな街でもこの種の催しは珍しくないようだ。
明日雨ならどうしようか・・・・レインコートをどこで買おうか・・・・
37982歩(26.6km)