7月17日(木曜日) ナヘラからアソフラへ 5.4km
それにしても昨日は40人以上の部屋、いびきがひどかった。
さすが40人ほどいるとこの種の人が多い(私もそうかも知れないが)
あたかも田舎の田圃のカエルの鳴き声。
こちらが止めばあちら、そして遠くでも、いろんな種類の鳴き声が聞こえる様であった。
ナヘラを出て5km。この村Azofraの教会にAlbergueが有る。外は曇り。
今にも雨が降りそうな天気。体調もあまり良くない。
急ぐ旅でもないので、ここで休んでいこう。
ゆっくりしよう。まだ11:00。ここの婦人はよくしゃべり優しそうな婦人である。
まだ今は1人、シャワーをし、ベッドで横になる。3時間ほど寝てしまった。
3人が部屋に入ってきたので目が覚める。
(その前に、近くの店でミルク、桃2個、クッキー、コーラ380pts、
タバコ350pts、タバコの値段が高いのが分かる。)
洗濯をし、表に出ると昨日の雨で道が悪くなり、サイクリングの連中5人ほどが自転車を洗っていた。赤土が車輪にこびりつき、自転車を分解して洗っている。
たいへんな汚れだ。これではあの道は自転車では無理だ。
PM4:30近くのレストランで食事。例の受付婦人が案内してくれる。
メニューは相変わらずよく判らないので適当に言うと、ワイン、ソパデアホ、
サラダ、ブタとポテト、プリンを出してくれた。満腹である。
まだ勘定を済ましていないがいくらかな?(900pst)
ここのAlbergueの宿代は受付テーブルの上にある箱に入れる様になっている。
いくらでも良いとのこと。手持ちに200ptsしかなかったので箱に入れておく。
こんな村で妻と二人で過ごすのも良いかなとも思う。
PM6:00食事を終える。晴れてきた。
本当にのんびりした村である。
7749歩(5.4km)
1日20km以上のペース予定が最近は崩れている、だがここで無理はしないでおこう。
継続にはリラックスが大事である。
7月18日(金曜日)アソフラから
サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサダへ11.2km
朝8:00出発。昨日の雨でもしかして道が悪くなっているかもと思い、
国道120を10km歩く。最近は10km位はそうきつくなくなってきた。
サント・ドミンゴAM11:30着、Albergueはカテドラルの右横に有り、
カテドラルの前にはパラドールが有る。
ここもきれいなAlbergueだ(帰ってから放送された「世界遺産・サンチアゴ巡礼道」にも紹介されていた。40日間のAlbergueの中でも1番綺麗なシングルベッドであった。)
今年の利用者のデータが壁に張ってある、1~4月は1日0~5人位、
4月~6月は1日20~30人、7月からは50~70人と増えている。
今日現在で3337人と記載してある。
教会の前には有名なパラドールが有り、
ちょうど日本人の年輩ツアー20人位が入って行くのがチラッと見えた。
旅して初めての日本人であったので日本語を少し喋りたくなり
カテドラルの前で本を読んでいたが、もう再び見ることが出来なかった(残念!)。
PM4:00頃Albergue前のきれいな公園近くのレストランで食事。
いつもながら内容が分からない。
メニュ・デル・ディアで4種類位からプリメロ・セグンド・・・と頼むのだが、
どんなものかさっぱりわからず、またまた適当に言う。何が出てくるか分からない。
今日は骨付きの肉、肉はわずかで骨がほとんど。
辛みのきいたトマトケチャップ風になっている。1225pts。
この街サント・ドミンゴはカテドラルに隣接してパラドールがある。
私も日本を発つ前にはここに泊まろうという気持ちでいたが結局はやめてしまった。
パラドールは以外とこじんまりとした建物であった。
そのカテドラルから約20m位の所にAlbergueが有る。
こちらは300ptsもう一方のパラドールは多分15000pts以上。
50倍Albergue50泊分である。
中世の巡礼者はそのパラドールを救護院として使っていたのである。
何か不思議な気持ちが私はする。
ビデオが完全に壊れてしまった。昨日の雨でビデオが濡れてしまったようだ、
動かない困った。これを写すのも楽しみだったのに・・・・。
何かこのまま続ける気が少しなくなってくる。
カメラもサン・ジーン・ピート・ポールで落として調子が悪いのに、
歩く辛さよりも辛い。
一応カメラだけは安物日付なしのを7900ptsで買う。
(カメラとかは高い。フィルム3本1300pts、TELカード1000pts、
大きな出費だ。) 今日は最近になく金を使った 計12000pts。
パラドールに泊まったつもりで納得しよう。
200ドル両替する。ビデオカメラの故障がまだ大きなショック。
とりあえずブルコスまでは行く。それからいろいろ考えよう。
最近4日ほど便がない。”痔”のせいか気になる。
1人で旅をしていると、少しのことが全てのことのように気になる。
15956歩(11.2km)
7月19日(土曜日) サント・ドミンゴからベロラドへ 24km
朝7:50皆AM8:00までに出てしまう。
サント・ドミンゴに流れるOJA川の古橋を渡り、またも私は巡礼道を見失う。
なぜだろう見つからなかった。とりあえず地図でN120を6km歩く。
最初の村Granonは小さな村であるが、
いつものように各家には窓にかわいい花が飾
って有り落ち着いた静かな村だ。
この村にはAlbergueはないが、SanJuan教会前で神父が”今教会を改装して
Albergueを建築中、是非中を見ろ”と言って中を案内してくれる
そして冷蔵庫から牛乳を取り出し一杯飲めと・・・
それからの道は小高い小麦畑の景色の良い巡礼道が続く。
小高い丘の上で休憩眼下一面小麦畑、言葉では表せない雄大な景色だ。
(ビデオが壊れて残念!)
1m位のあぜ道、一面小麦畑の中に小さな雲の影をあちこちに落としている。
銀色の穂が風にこころよくなびいている。
ログローニョで買った麦わら帽子がこの炎天下には役に立ち有り難い。
LA RIOJA地方からBURGOS地方に入る。(上記地図参照)
歩き出して10kmこの村Redecillaの教会前に「Albergue Bar」Hostalがあり、
カフェ、ボカデイジョ、フルーツを朝昼食として食べる(675pts)。
それから少しN120を歩く。親子ずれの自転車巡礼者が笑顔で”オラ”と・・・
私も”オラ!”道路標識にログローニョから56km、ブルゴスまで56kmと書いてある。私は今ログローニョとブルゴスの中間点に居ることになる。
今日は晴、この暑さはつらいが雨よりは良い。このまま天気が良いのを期待している。
ベロラドの5km手前Villamayor村子供達が広場で遊んでいる。
にこっと笑って”オラ!”女の子の笑顔が本当に可愛い。
小さな村を歩いて感じることだが日本の農村に比べて子供達が多い、それに犬も。
これは日本のように廃村にはならないなと感じると嬉しくなってくる。
この広場にある教会の前で若者に写真を撮って貰う。
それからはまた何キロと小麦畑、坂道にかかると最近思う様にしてることは
「先は見ないでおこう、あんなに遠いと思うから」
「後ろは振り向かない、あんなに遠くから来たと思うから」
一歩一歩の足元だけ見よう・・その先には必ず着けるからと。
PM3:00Beloradoに着く。
ロマネスク様式のSantaMaria教会の横がAlbergueである。
近くのスーパーで牛乳とパンを買いAlbergueで食べている、
テーブルの前では10人ほどの若者がギター、フルートを奏で楽しく歌っている。
少しの間だ気持ちよく聞いていた。 このAlbergueも金額は何も言わない。
箱が置いてあるので明日300pts入れておこう。
34100歩(23.9km)
もうLA RIOJA地方を歩き通し,BURGOS地方に入ってきた。
ブルゴスまではあと2日、やっと第1目標のブルゴスに着くことになる。
7月20日(日曜日) ベロラドからサン・フォアン・オルテガへ24km
Beloradoの村をAM8:00に発つ。
昨日はPM9:00頃睡眠薬を飲んだせいか、ぐっすり寝てしまった。
Tiron川を渡り左へ巡礼道に入る。右膝が痛く足をひきずりながら歩く。
なだらかな5kmの道を歩けばTosantos村、右前方の山の中にくり抜かれた朽ちた教会Ermita・de・la・Virgen・de・la・penaがある。
それから1.5kmほど小さなVillambistiaの教会のベンチに腰掛け今書いている。
今日はSANJUAN・DE・ORTEGAまで24kmの行程。山の上り道が多いと思う。
今現在7km10000歩。
地図では300m以上の標高差Villafrancaに着く。
ここのAlbergueは全てテント張り3人用が20張りほど、こういうAlbergueも有るのだ。ここはスタンプだけにして、
これからSANJUANまで12kmの山道、山の高さは1200mになる。
6kmほど歩いて休んでいるとスペイン人4人ずれがくる。
その一人フランコという若者がフィルムが無く困っている
SANJUANの景色が撮れないというので持ち合わせのフィルムを提供すると
非常に喜んでくれた。
苦しい山道であったが峠を越えた。木陰の一休みは天国そのもののように思える。
この暑さの中で私の持つ小さな水入りボトルは大きな宝物・・・
この宝物も街に着けば、ただの水・・・必要な時に使ってこそ宝物・・・
歩き続けていると、こんな事も真剣に考えている。
先ほどのスペイン人達が休んでいる、
彼等はパンやフルーツ(キウイ)等を食えと差し出してくれる。
後は緩やかな下り、下りも右足膝がこたえるが、
穏やかな風景を見ながらの
SANJUAN・DE・ORTEGAへの到着であった。
PM4:00着約8時間の歩行になる。
SANJUAN・DE・ORTEGA教会はこの小高い山の頂に有った。
教会横にただ一軒だけのBarでサント・ドミンゴで会った夫婦ずれが
”morita!”と手を上げてくれる。
先ほどのフランコも居る、口元にひげをはやした若者
(ジョルディこれ以降親しい友になる)も、Vinoを飲めと差し出してくれる。
私は酒類がダメなのだが最近は少し飲むようになった。
値段が水と同じという事もあるのだが・・・
Vinoを飲み(これはフランコのおごり)、ついでにBarに書いてあるPLATOS
COMBINADOS550pts、コーラ150ptsこれで夕食もかねる。
腹は一杯になった。
今PM7:00空は晴天、教会前の芝生の上でこれを書いている。
この教会だけが有るという本当に静かな村である。
明日は23kmほどでBURGOS、やっと第1目標に着くことになる。第2目標はレオン。
この先どうなるかわからないが、とりあえずはブルゴスへは着きそうである。
我ながらよく歩けたと思う。
今日は日曜日教会の鐘の音とともにPM8:00からのミサにあずかる。
村民も含めて30人ほどのミサであった。
聖歌アベマリアを歌いながら旅の無事を祈る。
ミサの後、9:00頃から教会横広間に巡礼者が集まり、
大きな鍋一杯のソパ・デ・アホを神父が提供してくれた。私はカップ2杯も飲む。
毎日の巡礼者に提供するならわしがある様だ。
教会に隣接するAlbergueは2Fに2段ベッド20人が2室有る。
Albergue入り口にあるboxへ200pts
私は何もないこのサン・フォアンが気に入った。
夕暮れの景色の素晴らしさは良い思い出になるだろう
37500歩(26.2km)
6/13ページ